E34 540i(右ハンドル)のエアコン修理についてご紹介します。

今回入庫したE34はエアコンの効きが悪いという症状のため、原因を調査したところガスが漏れていることが分かりました。

ガス漏れ箇所を特定するため更に調査すると、エバポレーターと言う部品から漏れていることが確認できたので部品を交換することになりました。

下の写真がエバポレーターとなりますが、左下でオイルが漏れて滲んでいることが確認できます。

E34-ac1

家のエアコンと同じように、エバポレーターのパイプ内をエアコンガスが通ることで部品全体を冷やし、

銀色に見える金属の網目を空気が通過するすることで冷気となって室内に送られる訳ですが、

ガス漏れのためエバポレーターが冷えないためエアコンが効かなかったということですね。

E34以前の年式の右ハンドル車は専用設計ではなく、左ハンドル車をベースに作られています。

そのため、左ハンドル車から比べると右ハンドル車は様々な局面で作業性に違いが出てきます。

今回のエバポレーター交換を例に取ると、右ハンドル車は左ハンドル車に比べて約2倍の作業工数が必要となります。

エバポレーターの位置は左ハンドル、右ハンドルで変わらないのですが場合、右ハンドルでは運転席足元の左側となるため、

ステアリングシャフトを含むハンドル廻り、アクセル、ブレーキ関係も下の写真のように分解しなければなりません。

E34-ac2

E34に限らず、他のモデルでもエバポレーターやエキスパンションバルブからのガス漏れは多い傾向にあるため、今回は予防も兼ねてエキスパンションバルブも交換しました。

E34-ac3

前記のとおり、エアコンガスのガス漏れはエキスパンションバルブが原因である場合も多いのですが、ここからの漏れが原因である場合は比較的安く直すことができます。

夏の猛暑を乗り切るため、本格的な夏に入る前にエアコンガスのチェックを行なっておきたいところですね。

日頃からエアコンの効きが悪いと感じる方は是非一度つたえファクトリーにご来店いただき、お車の健康状態の診断も兼ねてエアコン廻りの点検をご検討されてみては如何でしょうか?